B 班ノート、個人ノートをどう書かせるか。
(子供たちのことをもっともっとよく知って、子供たちと本音で付き合うように
なるために・・・・・。)
班ノートは各班に1冊ずつ配り、必ず家で書いてくるように言います。そしてその時親にも感想を書いてもらう…。どうしてもかけない場合は、サインでも印鑑でもいいといいます。約束は絵をかいても何でもいいから、親の感想も含めて、1ページは必ず埋めてくること。絶対に人の悪口は書かないこと(担任への文句は例外とする)もちろん初めのうちは親の感想はおろか印鑑すらなかなか見つけられませんでした。生徒の文も、「今日はつまらなかった。」の1行といたずら書きだけで提出された場合もありました。でも、私は毎日のように生徒たちに言いつづけました。『自分の班のこと、自分のクラスのこと、(3/22)、こんなクラスにしたい、こんな自分になりたい…。何でもいから書いてきてほしい、みんなと一緒になって最高のクラスを作っていきたいんだ。』と、そして保護者の皆さんにはとにかく子供たちをほめてあげてほしい、どんな小さなことでもいいからわが子の、そして子供の友達の素晴らしい点を見つけて書いてほしいとお願いしてきました。
私は、空き時間にこの班ノートの返事をせっせと赤ペンで書いて、放課後次の当番の生徒に渡しました。やがて2ページぎっしりと書いてくる生徒が出てきたり、保護者からの励ましが次々と寄せられてくる年もありました。(この班ノートの中身が、私の学級通信の記事の主なものになるのです…。)
(1)学級活動
担任としての出発のところで書ききれなかったことを以下、書いておきたいと思います・・・。(私にとって、担任をするということが、最高の生きがいでした。)
私は、「ひとり残らずの生徒」がそのクラスの主人公になって活躍できるようなクラス、全員が、そのクラスの一員であることが楽しくて仕方がないんだというクラスを作り上げることが理想だと考えています。『俺たちのクラスって最高だよな!君たちって最高だよな!』いつもそんな風に言えるようなクラスを作り上げようと必死になって頑張ってきました。
そのために、自分なりに取り組んできたことを書き上げてみます。
私は良く、こんな言葉を生徒に向かって言います・・・・。『クラスの仲間がちっとも乗ってこないとぼやく生徒がいたら、
まず自分が燃えなければいけない!自分が最初の一本目の薪になって全力で燃え上がってみろよ、そうすればやがて
まわりじゅうにその熱気が伝わって言って、クラス全体、学年全体が熱くなるんだよ。このクラスは冷めているなあなんて、
ほかの人のせいにするんじゃあない、一人ぼっちのピエロになてもいい覚悟で、自分が全力に萌えきってみろよ!』
ですから、時には、私自身がそのピエロの役をやったこともあります・・・・。
・立候補制
学級も学校でも、すべての子供が主人公でなければならない・・。そのためには、どの子も、自分がクラスの主人公だという自覚を持つことが大切だと、私は思います。だから、私はいつも学級開きのその時から、(初めての学級活動の時間から)、私は立候補制によって学級委員及び、班長、各係りを決めていきます。まずは、学級委員の決定、・・・・・・。ときとすると、2時間くらい立候補者が出ずに時間が過ぎていくことがありますが、私は粘り強く立候補者が出るまで待ちます・・・。「頭がいい人・話がうまい人が、学級委員に適しているわけではない。先生は、一番本気で、このクラスのために頑張ってみようと考えている人に、学級委員になって欲しいんだ!失敗してもいい、その時は立候補してそれを信任したクラス全員の責任だし、先生の責任でもある。だから、失敗しそうな時、間違えてしまったときは、先生も全力で支えていく・・・。だから安心して立候補して欲しい。」時には、ひょうきんな目立ちがりやの生徒が立候補してくるときもあるし、長い沈黙に耐え切れずに、なるべく表面には立ちたくないが、この際は自分がやるっきゃないという正義感で立候補してくる生徒もいます。いずれのタイプの生徒でも、班長会の司会をやりながらクラスの問題に取り組んだり、生徒会の学級委員会に出席していく中で、責任感を強く持つようになり、試行錯誤しながらも、仲間をまとめていく力をつけていけると私は信じています。担任が、全面的に信頼をよせ、一緒に悩み、一緒に問題を解決していこうとしてさえすれば生徒はどんどん変わっていくものです。
学級委員が決まれば、次に生徒会の専門委員でもある、生活委員・整備委員・保健委員・図書委員などを決めていきます。これも、あらためてその委員の仕事を説明してから立候補をつのります。複数の立候補者が出た場合は、立候補者に、その理由や決意をいってもらい全員の挙手で決めます。(学級委員と専門委員は、学校のシステムに合わせ、前期と後期に分けて選出します。)
係活動についても、自分のやりたい係を言って立候補してもらいます。「黒板消し係」や、「各教科の係」の他にも、「給食の後、ゴミを拾う係」とか「先生が来た時にそれを皆に知らせる係」とか・・・。とにかく生徒のアデアでどんどん係を作っていきます。
そして、大切なことは、少なくても1週間に一度以上は、その係の生徒を褒めてやるということだと思います。子供たちは、自分が正しく評価され褒めてもらうことによってどんどん伸びていくものなのです。そしてどんな仕事(懸りにも、それぞれ大きな意義があるのだということを実感させたいと思います。
・班活動
班は、給食当番や、掃除当番の時以外にも、様々な場面で活動してもらいます。
その一番大きなものが、班勉強です。テストの時に、自分の班がほかのどの班よりも高い平均点を取れるように頑張らせます。放課後の班勉強会や、教え合いなど、時には、班長が班員に自分のノ−トを写させてあげたりして、全員が勉強に取り組めるような活動になるように担任からも様々なアドバイスをしました。
学力(勉強)は、個人的な問題ではないのかという反論を持たれる先生もいると思いますが、私は、それは間違えていると思っています。本当は、どんな生徒でも「勉強がわかるようになりたい!楽しく勉強したい!」と思っているのです。それが途中で勉強につまずきわからないところがどんどん増えていくうちに学習への意欲をなくしてしまっただけなのですから、教師が先頭になって周りの生徒やみんなで支えていけば必ずどんな子でも、勉強に意欲を持つようになっていくと私は信じています。(マララさんのの-ベル賞受賞スピ-チでも、すべての子により高い教育を与えるようみんなが努力すべきだと、訴えてえていました。)みんなの支えの中で、みんなが伸びていく。それが教育の理想だと思います。
・子供たちと同じ目線で
私は、担任になった時、私もクラスの生徒の一人だと思って子供たちの中に入っていきます。給食もどこかの班に入って食べ、掃除も一緒にやり、子供たちと一緒になって泣いたり笑ったり、思いっきり喜んだり・・・・。それができるのが学級担任だと思っています。
保護者とどのように協力していくか
私は、若いころは保護者と話をするのがとても苦手でした。なかなか本音を言ってくれない親の気持ちがわからず、(4/)よく衝突していました・・・・。
しかし、子供たちを育てていくためには、教師だけの力では絶対にダメだということを痛感してからは、保護者に教師の気持ちを分かってもらうことに全力を尽くしてきました。
@家庭訪問・三者面談
私にとってはとても不満なのですが、最近は家庭訪問がほとんどされずに、三者面談で代用されているようです。保護者と二人三脚で、本気になって子供一人一人を良くしていくためには、家庭訪問が不可欠だと私は思っています。
三者面談の場合でも共通するところがあると思いますので、私の家庭訪問のやり方を書いてみます…。私のころは、通常5月に約1週間をかけて午後家庭訪問が行われました。5日間で回るとすると、1日約7人?8人です。私の場合は、最高でも1日6人にして、仕事の関係上どうしても平日の昼間は時間が取れない場合は、土曜日の放課後か日曜日、あるいは夜の6時以降に回したりしました。父親が話したいという希望の場合は、夕食時に晩酌につきあいながら、(私は一切飲みませんが)お話を聞くということもしばしばありました。とにかくここで、しっかりとした信頼関係を築き保護者と力を合わせて子供を育てていくことが絶対に必要だと思ったからです。訪問時間は1軒が、移動時間を含めて40分に設定しましたが、どんな場合も最終のお宅に伺うのが予定より2時間くらい遅れてしまいます…。玄関先で、15分くらい話をするので良いという意見もそのころありましたが、わずか15分で、お互いの本音を分かり合うなんてできないと思っています。
では、どんな話をするのでしょう…『「お宅のお子さんは、授業中落ち着きがありません。』『よく忘れ物をします。』『宿題を提出しません、家庭学習をしっかりさせてください』・・・・・などという話は一切しません。親としては、そのようなことだったら十分に分かっているのです。そんな話を聞くために、時には仕事を半日で切り上げて家で待っている親の気持ちにもなってください。私は、家庭訪問の前に、最低でもその生徒の良いところを3つ以上書き上げて伺います…。『静かでおとなしいようですが、クラスでは友達にとても優しくて責任感があるのですよ…。』とか、『すごく活発で、クラスを明るくしてくれるし、何でも気軽に引き受けてくれるところがあるのですよ。』とか、「一見頑固なようですが、とても正義感があるし、物事を深く考えるところがあります。』『誠実で、ノーともとり方も几帳面ですが、時には几帳面に書きすぎて、黒板に書かれたことが書ききれない時があったり・・・・。』とか、まずはその子の長所を何とか見つけ出して、親に伝えることから始めます。(1ヶ月くらい自分のクラスの生徒として付き合っていて、良いところが一つも見つからないとしたら、それは教師の責任だと思います。)次に、親から見てその子の良いところを話してもらいます。担任が気が付かなかったけど、とても兄弟思いのところがあったり、
家庭ではとても素直な子であったり・・・・。新しい発見がいっぱいあると思います。
そうやって、親と教師で、ともにその子の長所を探し出すことにより、お互いの深、い信頼関係が生まれてくるし、その子のどのようなところを伸ばし、どのようなことについては協力して直していってあげたらよいかが見つかってくるものなのです。また、私は必ず『子供は未完成人間なのです。これからどんどん良いところを伸ばしていきながら完成された人間に育てていきましょう!』というようなことを必ず話します。もともと悪い子なんて絶対にいるわけがないのですから…。そんな話をしていると、あっという間に30分以上たってしまいます。後は、困ったことがあったら何でもいいから、私のところに電話してくださいとお願いしてその家を辞します。
三者面談の場合も全く同じことだと思います。まずは良いところを生徒とともに確認して、その後、これからどのように頑張っていけばよいかについてじっくり話し合っていけばいいのです。しつっこいようですが、大切なことはお互いの信頼関係をどのように築いていくかということなのです。(私たちが病院で診察を受けるときに、その医者に対する信頼感がなければどんなに良い薬をもらっても、なかなか良くならないのと同じだと思います。)
A保護者会をどのように持っていくか。
一度顔を出しただけで、二度と出席しない保護者がいるということはどういうことでしょうか・・・・。それは、その人にとって、何の益にもならない無駄な時間だったと感じたからです…。担任としてはせっかく忙しい中出席してくれた保護者の皆さんに、何かお土産を差し上げなければいけないのです。出席してよかったなあと満足して帰ってもらうように精一杯工夫しましょう。(4/8)
・事前に用意しておくもの ア。席のところに置くことのできる生徒名の名札 (B5大の画用紙を二つ折りして作っておきます。) イ。一人一人の生徒の最近の様子。(良かった点を中心にノートにメモしておく。)
ウ。テストの点数など、成績の資料。
私は保護者の方の自己紹介はお願いしません。たとえば、外国籍の家庭とか、複雑な事情を持った家庭などがあると思うので、それが負担で保護者会に出席しないというようなことがないように配慮したいと思っていました。そのかわり、私が用意した生徒の名札を読み上げ、手を挙げてもらって「がんばってますよ!」とか、「最近すごく前向きになってますね。」などと、一言添えてその方の机の前に生徒の名札を置いていきます・・・・。 その後、学年初めてのクラス懇談会の場合は私自身の自己紹介をやり、その後クラスの最近の様子を少し大げさにほめながら説明します。 先生によっては、自分のクラスの欠点や愚痴のようなことから話し始める場合がありますが、私はいちばんよくないパターンだと思います。担任がわが子たちの良いところをしっかりとみてくれていることを知って初めて担任への信頼感がわいてくるのです。
B班日誌や個人ノートに保護者の意見を書いてもらいましょう。
(1)問題行動を起こす子どもたち
私が現役の教師をしていた昭和50年代は、まさに校内暴力が吹き荒れていた時代でした・・・・。 そして、そのころ私が一番感銘を受けた言葉は、当時の人気テレビドラマの「3年B組金八先生」のなかの『生徒はくさったみかんではない』という言葉でした。問題行動を起こしてばかりいた生徒を、「その生徒さえいなければ問題行動がおさまると考えていた一部の大人や教師がいたことは事実でした。 問題行動を起こす生徒と、正面からぶつかりあって、その生徒の心を開いていくことが唯一の解決方法です・・・・。生徒と同じ立場に立って、同じ目線で考えて行くことが何よりも大切だと思っています。
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